今年、ワルシャワの出版社Hanamiから出版された『ポーランド料理道』。日本語では初となるポーランドの食の歴史、食材、レシピまで知ることができる唯一の本。全148ページがオンラインにて無料で公開されています。
自然との繋がりが深く、自然と調和しながら暮らしてきたスラブ民族の食の歴史。8世紀に温暖化により農業が発展するところから、21世紀の現代のポーランド料理まで。歴史とともに移り変わるポーランドの伝統料理の真髄を美しい写真とともにあますところなく紹介しています。
この『ポーランド料理道』は日本語版のほか、中国語と韓国語、英語版の4つ言語で出版されています。
レシピは、実際にそれぞれの国で活用することを考え、その国で容易に準備できる食材を選び、それぞれの国の文化を考慮してアレンジされて編集されているのでとっても実用的。このような細かい配慮で編集されているのは、この本の著者、マグダレナ・トマシェフスカ=ボラウェクが東洋学者でもあり、アジアの食文化に精通しているから。彼女は、ワルシャワ人文社会科学大学の大学院にてポーランドで初の《フード・スタディーズ》科を設立。ポーランドにおけるアジアのみならず、世界の料理の歴史、美食学、料理ツーリズムの第一人者でもあります。また、本書ではレシピの考案だけでなく、写真、スタイリング、また料理製作も手がけています。
まだ、日本では馴染みのないポーランド料理。この本をきっかけに、ポーランドの食文化に触れてみてください。また、ポーランドに訪れたら現地ならではのワークショップ、森でのベリー狩り、趣向を凝らしたプライベードダイニングなど体験すれば、ポーランドの滞在をより豊かなものにしてくれるでしょう。
『ポーランド料理道』全148ページ日本語版はこちら
『ポーランド料理道』
著者:マグダレナ・トマシェフスカ=ボラウェク
出版社:Hanami Radosław Bolałek
www.hamami.pl