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zory-16

日本の現代写真家11人がジョルィ(Żory)に集結

ポーランド南部、シロンスク県の町ジョルィ(Żory)にて毎年秋に開かれる写真フェスティバル <FESITIWAL FOTOGRAFII PLENER>。アート財団ジョリィのマレック・ヤン・カラシュ(Marek Jan Karaś)がディレクターとなり、キュレーターにポーランドの写真家パヴェウ・ヤシュチュク(Paweł Jaszczuk)を迎え今年は<プロヴォーク2.0 (PROVOKE 2.0)>と題し、日本の現代写真家11人に焦点あて開催されています。

本展タイトルにある<プロヴォーク(Provoke)>とは、1968年に創刊された写真同人誌。写真、エッセイ、詩で構成され「思想のための挑発的資料」といったサブタイトルにあるように、中平卓馬、高梨豊、多木浩二、岡田隆彦、森山大道といった作家による「プロヴォークの時代」は日本のみならず世界中の写真家に影響を与えました。本展は、プロヴォーク発行50周年を記念すると同時に、“breakthrough”をキーワードに50年の時を経て新たな時代を到来を予測させる国内外で活躍する日本の現代写真家たちを見出す試みです。これだけの日本人作家の写真が見られるのもポーランド国内では初となります。

メインの会場は、ジョルィの炎の博物館(Museum of Fire in Zory)と民族学博物館(Municipal Museum In Żory )と連携するギャラリーの4か所で展示。また会期中にはゲストスピーカーによる講演やワークショップ等も開かれています。(10月10日まで)

ジョルィは工業都市で知られるカトヴィチェ(Katowice)から約50キロほど離れた小さな町だが、シレジア地方で最も古い町ともいわれていて、美しい旧市街地がいまでも残っています。また、ジョルィは、ポーランド国内で最初に公共交通機関が全て無料という取り組みを最初に実施したという。奇しくも、民族博物館の別フロアのギャラリーでは日本のアイヌ文化を紹介する「アイヌの世界」展も開催中です(11月11日まで)。ポーランドで思いがけない日本のアートや文化にぜひ触れてみてください。

 FESITIWAL FOTOGRAFII PLENER
”プロヴォーク 2.0 -PROVOKE 2.0”

<出展作家>
赤鹿摩耶 Maya Akashika
うつ ゆみこ Yumiko Utsu
高橋勝 Masaru Takahashi
滝沢広 Hiroshi Takizawa
石川 和人 Kazuto Ishikawa
平澤賢治 Kenji Hirasawa
細倉真弓 Mayumi Hosokura
菅野 恒平 Kohey Kanno
白井晴幸 Haruyuki Shirai
宇田川直寛 Utagawa Naohiro
水谷 吉法 Yoshinori Muzutani

http://festiwalplener.zory.pl/

Museum of Fire in Żory 
Municipal Museum In Żory

主催 Fundacja Sztuka


herbparis

EVENT:Found New Polska _ Z POLSKI WEEKEND IN TOKYO #03

7月20日(金)から22日(日)まで3回目となるポーランド発イベント<Found New Polska_Z POLSKI_WEEKEND IN TOKYO #03>が期間限定で3日間開催します。

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今年は<エコ・ネイチャー・コスモス>をキーワードに、陶器や コスメ、アパレルブランドが初出展。また、最新グラフィックデザインをみることができる唯一の年刊誌「print control」の最新刊や若手アーティストのZINE、ポーランドにおけるペーパーカルチャー事情もご覧いただけます。また22日の日曜日には、日本で唯一のポーランドのドーナツ専門店「ポンチキヤ」も臨時出店! ポーランドのいまの空気を体験するとともに、ここでしか見られないプロダクトをこの機会にぜひご来場ください。

2018年参加リスト:
:: re4rest http://zpolski.net/?p=2223
:: Karina Krølak http://www.karinakrolak.com/
:: print control http://www.printcontrol.pl/
:: Zupagrafika  http://www.zupagrafika.com
:: Hekla Studio http://heklastudio.com
:: Kuźnia Skały https://www.facebook.com/stonesforge/
:: august design studio  http://augustdesignstudio.pl/en/
:: Majolika Nieborow https://www.facebook.com/majolikanieborow/
:: Trzask https://www.facebook.com/trzaskceramics/
:: Jan Barba http://janbarba.com
:: rilke http://rilkephilosophy.pl
:: paterns https://pl.paterns.com


Aneta Grzeszykowska

生きたコラージュ<FOREIGN BODIES・異物>アネタ・グシェコフスカ、荒木経惟、エヴァ・コヤトゥコヴァ

ワルシャワのラスターギャラリーで、<FOREIGN BODIES>展が開催中。身体をまるでプラスチック素材のように必要に応じて、形成、整形し、変形し、歪ませるー現代の視覚文化。この展覧会では、様々な処置をほどこした女性の身体のイメージが展開される。

3人の作家の新作が主に展示され、ポーランドの現代美術家、アネタ・グシェコフスカ(Aneta Grzeszykowska)の「Beauty Mask(2017)」、アラーキーこと荒木経惟からは新作の「恋夢 愛無」(2018)と古いシリーズCosmosco(1993/1998)、チェコの現代美術家のエヴァ・コヤトゥコヴァ(Eva Koťátková)による「Unlear­ning the Body(2016)がセレクトされている。

アネタ・グシェコフスカ(Aneta Grzeszykowska)の「Beauty Mask(2017)」より

アネタ・グシェコフスカ(Aneta Grzeszykowska)の「Beauty Mask(2017)」より

それぞれの作家は全く異なる文化と芸術的流儀から生まれている。折しも、アラーキーは日本で告発騒動があったことが記憶に新しい。荒木経惟の私的な関係性の「私写真」は男性視点でのファンタジーと、男性の凝視された視線がみてとれる。アネタ・グシェコフスカは過去にも支配的な家父長制に挑戦する作品を制作してきているが、「Beauty Mask(2017)」ではアネタ自身が美容マスクを装着し、グロテスクなイメージをつくりだす。マスクの下に隠れた顔は明らかに変形することにとり、生理学的な特徴を失い再構築される。このマスク装着のプロセスにおいては極端な性的慣習、戦闘スポーツ、犯罪偽装とも結びついている。そして、女性の顔(身体)を破壊することで、男性の視線と女性の身体との関係を不安定にする。

荒木経惟・ラスターギャラリーにて

荒木経惟・ラスターギャラリーにて

そしてエヴァ・コヤトゥコヴァは解剖学に関する歴史的な書籍からサンプリングしコラージュ。主にドイツの整形外科医、Moritz Schreber(1808-1861)からインスピレーションを得て、社会的状況の規範的尺度を糾弾する。

エヴァ・コヤトゥコヴァ(Eva Koťátková)によるコラージュ

エヴァ・コヤトゥコヴァ(Eva Koťátková)によるコラージュ

この展覧会は、ゆがんだ鏡の原理を中心に構成しているという。アネタ・グシェコフスカと荒木経惟の対比はある意味とても挑発的で刺激的な企画。展覧会は8月4日まで開催中。

 ”FOREIGN BODIES”
Nobuyoshi Araki, Aneta Grzeszykowska, Eva Koťátková
会期:2018年5月26日~8月4日
火曜ー土曜日12:00~18:00
所在地:Raster Gallery 
ul. Wspólna 63, 00-687 Warszawa
www.rastergallery.com

 ::現在タカ・イシイギャラリー 東京では、荒木経惟 「恋夢 愛無」展が開催中。6×7フィルムで撮影したモノクローム写真を中心に、98点の新作を展示。6月23日(土)まで。


ワルシャワの忘れられないパノラマ背景と”対話”する、ヴォイチェフ・ファンゴルの絵画

ポーランドのアーティスト、ヴォイチェフ・ファンゴル(Wojciech Fangor)の展覧会「FANGOR:Beyond the Visual Surface」がコスモポリタンのアパートの42階にて展示されている。

Paintings - icons by Wojciech Fangor photo by mat. Press releases

Paintings – icons by Wojciech Fangor photo by mat. Press releases

 ヴォイチェフ・ファンゴル(1922ー2015)は、20世紀を代表する有名なポーランドのアーティストの一人。1953年の彼のポスターデザインは、ポーランドのポスタデザインの歴史の転換点とも考えられ、“Polish School of Posters” の創設者のひとりでもある。絵画、図画、グラフィック、彫刻、空間、環境など、多くの表現方法を使って革新的な作品を制作。ポーランドだけでなく世界の芸術の先駆け者でもあり、1970年、ニューヨークのグッゲンハイム美術館で個展を開催した最初のポーランド人のアーティストでもある。現在、ヴォイチェフの作品はポーランドで非常に人気があり、世界市場でのアートコレクターも大きな関心を寄せているという。(昨年、彼の作品のうち4作品の価格は100万PLNを超えた)

Paintings - icons by Wojciech Fangor photo by mat. Press releases

Paintings – icons by Wojciech Fangor photo by mat. Press releases

今回の展示されるのは、すべて現代美術のプライベートコレクションーJankilevitsch Collectionから1960年代から1970年代までの多彩な抽象的な円、波、アモルファスの形で作られた絵画が集められた。ハイエンドなアパートメント・コスモポリタンの42階のフロアはユニークなギャラリースペースとして提供され、会場では360度にワルシャワのパノラマ風景が見渡せる。そこにフレームなしで提示された作品は垂直に配置され、また観客とともに、背景と空間が相互に作用する。これは、1958年にヴォイチェフは世界初の空間インスタレーション “The Study of Space”を作成ー60年前にアーティストが取り上げたこの画期的な試みからインスピレーションを得ている。

ガラスで覆われたファサードからは文化科学宮殿はもちろん、旧市街地からゾリボッシュ地区、ヴィスワ川や国立競技場までワルシャワが一望できるのも魅力的な会場。ぜひこの機会に訪れてみて。会期は5月26日から7月1日までの毎週土曜日と日曜日の午後2時から午後7時まで。(入場無料)

FANGOR:Beyond the Visual Surface

ヴォイチェフ・ファンゴル(Wojciech Fangor)
「FANGOR:Beyond the Visual Surface」

会期:2018年5月26日(土) ー 7月1日(日)
               毎週土曜・日曜日14:00-19:00   
会場 Cosmopolitan Twarda 4 http://www.apartamentycosmopolitan.pl/en/
所在地:ul. Twarda 4 , Warsaw, 00-105

 

 


zak

コンセプチュアルな静物写真:パヴェウ・ジャック(Paweł Żak)の個展が京都で開催中!

ポーランドの現代写真家、パヴェウ・ジャック(Paweł Żak)の個展「And Other Still Lifes…」がイムラアートギャラリー(京都府・川端丸太町)にて開催中。本展は、ワルシャワ・ライカギャラリー(Leica 6×7 Gallery Warszawa)がパートナーとなり、4月14日から5月13日まで開催される「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」のサテライトイベント<KG+2018>にも参加している。

And other still lifes series / Paweł Żak

And other still lifes series / Paweł Żak

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foaf01

<Friend of a Friend> ギャラリーを友好的に活用する新しいかたち。 8 Warsaw contemporary art galleries

ようやく春の陽気が感じられる季節になったポーランド。美術館やギャラリーで新たな展示がはじまるなか、4月7日からワルシャワで新たな試み、ギャラリー共有プロジェクト<Friend of a Friend(FOAF)>が始まった。ワルシャワ市内の8つの主要な現代アートギャラリーが展示スペースを無料で3週間解放、チェコ共和国、フランス、ドイツ、米国、スイス、イギリスから集まったギャラリーをホストする。

Florian Auer, Untitled (detail), 2018, digital print on transparent, pvc, led lights, 1.4 x 1.3 m. Kraupa-Tuskany Zeidler Gallery(Piktogram)

Florian Auer, Untitled (detail), 2018, digital print on transparent, pvc, led lights, 1.4 x 1.3 m. Kraupa-Tuskany Zeidler Gallery(Piktogram)

 アート作品はわたしたちに新たな視点や気づきを与えてくれるが、ギャラリー運営を続けるうえでは経済的な問題もある。ワルシャワでもここ数年ギャラリーが生まれては消えていくということも少なくない。また、少しでも世に広めたくとも、小・中ギャラリー、若手アーティストにとって、国際的なアートフェアへの出展だったりというのは予算の問題が大きなネックとなる。

<Friend of a Friend(FOAF)>は、2016年からロンドンで始まったギャラリー共同展示会「Condo」からインスパアされたもの。ホストとなるギャラリーは、展覧会を共同で企画したり、ギャラリースペースを割り当てることで、海外のギャラリーとスペースを共有する。 既存のギャラリー施設、そしてスタッフのリソース等を効率よく利用することでコストの削減も可能となる。

Jean-Marie Appiou, Zebu and Nutmeg, 2018, Aluminum, blown glass dimensions variable, Jan Kaps Gallery (Foksal Gallery Foundation)

<Friend of a Friend(FOAF)>では、招待されたギャラリーは無料での参加となる。これは、ポーランドの国立文化機関「アダム・ミツキエヴィッチ・インスティチュート(IAM)」の協力によって実現されている。さらに、共同作業によって得られる実験的な展覧会により自国のアーティストと、国際的なアーティストとの対話による新たな可能性を生み出す環境を提案している。こういった試みはアーティストがワルシャワの近代美術館等のコレクションに参加する絶好の機会でもある。開催は4月28日まで。

 Friend of a Friend
2018年4月7日から28日まで。

8つの参加ギャラリーはこちら
map of foaf

BWA Warszawa 
招待ギャラリー Antoine Levi (パリ/フランス) 、Hunt Kastner (プラハ/チェコ共和国)

Foksal Gallery Foundation 
招待ギャラリー ChertLüdde (ベルリン/ドイツ) and Jan Kaps (ケルン/ドイツ)

LETO Gallery 
招待ギャラリー Dürst Britt & Mayhew (デン・ハーグ/ドイツ)

Piktogram
招待ギャラリー Future (ベルリン・メキシコ), Lomex (ニューヨーク), and SVIT (プラハ)

Dawid Radziszewski 
招待ギャラリー Lucas Hirsch (デュッセルドルフ/ドイツ)

Raster 
招待ギャラリー Bernhard (チューリッヒ/スイス) and Ermes-Ermes (ウィーン/オーストリア)

Stereo   
招待ギャラリー Crèvecoeur (パリ) and Reserves Ames (ロサンゼルス)

Wschód 
招待ギャラリー Neue Alte Brücke (フランクフルト) and Union Pacific (ロンドン)

 


polishdesign

20世紀初頭から現代までのポーランドデザインが集結!Gallery of Polish Design

12月15日、ワルシャワ国立美術館内に常設展示ギャラリー<Gallery of Polish Design>が新設。20世紀初頭から現在までの家具、織物、陶磁器、ガラス、家電製品などの応用芸術において最も重要で象徴的な作品とともに、人気のあるテレビやラジオのセットといった工業デザイン、子供のためのデザイン、民俗学的デザインのカテゴリーもあわせると約600点ものオブジェクトをみることができる。

Gallery of Polish Design/Photo/Muzeum Narodowe w Warszawie

Gallery of Polish Design/Photo/Muzeum Narodowe w Warszawie

常設ギャラリーでは、歴史的イベントによって区切られながら時系列で提示。19世紀初頭のクラクフのアーティスト、職人、建築家のグループークラクフ・ワークショップ(Krakow Workshops)、伝統的な技術を使ったザコパネスタイルの活動。そして第一次世界大戦によって中断後、1926年にはワルシャワの美術アカデミーの教授によって設立されたポーランドにおけるアーツ&クラフト運動としてのŁad 協同組合(Ład Artists’ Cooperative)。このŁadのスタイルは、現代性と伝統、機能的かつシンプルに、そして装飾にはフォーク要素をユニークに取り入れることで1950年代にかけて大衆に広く使われることになる。

 戦後復興期を経て1956年以降のモダニズムデザイン、そして1968年までの有機的なスタイルが特徴的なこの時代はポーランドデザインがダイナミックに飛躍する。

ポーランドの芸術界全体に広がるデザインへのさまざまなアプローチとともに現代のデザインまでの軌跡をたどることができる<Gallery of Polish Design>。今なお愛されている最高のポーランドデザインに触れることのできるギャラリー、ワルシャワに訪れた時にはぜひ訪れてみてほしい。

ワルシャワ国立美術館
Muzeum Narodowe w Warszawie(MNW)
http://www.mnw.art.pl/
所在地:Aleje Jerozolimskie 3 00-001 Warszawa
営業時間:10:00~18:00(金曜のみ10:00~21:00)
定休日:月曜日
入場料:大人15 zł


imamuraryosuke

今村遼佑「くちなしとジャスミンのあいだに」

現代美術作家の今村遼佑さんは2016年夏から1年間、ポーラ美術振興財団の助成を受けてワルシャワに滞在。滞在中は国際的に活躍するポーランド作家のミロウワフ・バウカ(Mirosław Bałka)のゼミに通いグループ展に参加したり、ワルシャワ美術アカデミーの学生とのワークショップや、Arman Galstyan Galleryで二人展を行うなどしてきた。 続きを読む


OVER#02 • OVER • 2016 • KK0008VR02K1©Kacper Kowalski

見たことのない冬景色。待望の新刊、空中写真家カツペル・コヴァルスキ『OVER』

20年以上前から空に魅せられ、パイロットの資格をもちパラグライダーを専門にパラモーターを駆使してポーランドの空の上から撮影し続けてきたカツペル・コヴァルスキ(Kacper Kowalski)。 続きを読む


ペットボトルのジャングルが見せてくれる夢 re4rest (リフォレスト)

リサイクルゴミとして捨てられていくペットボトルやプラスチック容器をつかい熱帯雨林に生息する植物たちを見事なまでに再現。ポーランド人アーティスト、カリーナ・クロラック(Karina Królak)と、パトリツィア・スミルノフ(Patrycja Smirnow)による「re4rest(リフォレスト)」プロジェクトでは使い捨てのペットボトルが新しい種となり、エネルギー与えてくれるオブジェに生まれ変わりました。

写真左からパトリツィア・スミルノフ(Patrycja Smirnow)と、カリーナ・クロラック(Karina Królak)

写真左からパトリツィア・スミルノフ(Patrycja Smirnow)と、カリーナ・クロラック(Karina Królak)

今年の初めにスタートした「re4rest(リフォレスト)」プロジェクト。スタジオいっぱいに集められたペットボトルやプラスチック容器。実在する熱帯雨林の植物を忠実に再現するため、植物図鑑等を参考にしたという。 続きを読む