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夏をもっと楽しく!ワルシャワ発のスイムウェア・BODYMAPS

Bodymaps SS17 photo by Kuba Dąbrowski

ダイナ・ディープなV字型が大胆なネックライン、バックは幅広のストラップが交差されたワンピースタイプ。Bodymaps SS17 / photo by Kuba Dąbrowski

こんな水着が欲しかったーー2015年6月に初めてコレクションを発表した頃から気になっていたワルシャワ発・スイムウェアブランド「BODYMAPS」。昨年のコレクションでは、より明確に50s~70sの時代を感じさせるレトロなシルエットで魅了し、今年2月にはワルシャワのモコトフ区にコンセプトストアをオープン、そして5月に2017最新コレクションが発表された。

デザイナーのエヴァ・ステフノヴスカ(Ewa Stepnowska)

デザイナーのエヴァ・ステフノヴスカ(Ewa Stepnowska)

デザイナーはエヴァ・ステフノヴスカ(Ewa Stepnowska)。2014年にワルシャワ美術アカデミーのファッション科を卒業後、ニューヨークのマーク ジェイコブス(MARC JACOBS)のスタジオでインターンを経験し、帰国後の24歳のときに「BODYMAPS」を立ち上げる。

卒業制作では、幾何学模様の独特のテキスタイルや、靴の制作にも取り組んでいた彼女だが、大好きな夏の休暇時に、欲しい水着がみつからないーーそんな思いから、学生時代には挑戦していなかったスイムウェアのデザインに取り組んだという。いつの時代でもヴァカンスはあった。古いアルバムのビーチ写真、肌の露出が少ないワンピースやハイウエストのボトム。そういった50年代から70年代にかけてみられたクラシックなスタイルに、素材感やカット、細かなディティールを現代におきかえ、新しいレトロ感覚のスイムウェアが誕生した。素材はすべてイタリア北部産。そして、ポーランドの繊維産業の町として知られる、ウッジの縫製室でつくられている。

今シーズンのコレクションテーマは”evergreen”。evergreenは「いつまでも新鮮な」という意味だけでなく「時代を経ても不屈な名曲」を指したりする音楽用語としても使われている。デザイナーのエヴァにとって、音楽は欠かせないインスピレーションの源。昨年はミック・ジャガーや最初の妻ビアンカからつけていたが、新しい4つのスタイルにもダイナ(DINAH)、ビリー(BILLIE)、ニーナ(NINA)、ベティ(BETTY)といった名前がつけられた。これらは伝説的なジャズシンガー、ダイナ・ワシントン、ビリー・ホリデイ、ニーナ・シモン、ベティ・カーターからとられたもの。カラーは、深海の色やサンゴの色がみられ、足長効果もあるハイウエストのツーピースも、今年はさらにハイウエストになったバージョンが仲間入りした。そして今回の印象的なコレクションルックは、ポーランドの若手写真家で最も勢いのあるKuba Dąbrowskiが撮り下ろしている。

コレクションのヴィジュアルイメージを常にポーランドの最も旬な写真家とコラボしているのにも注目したい。いずれも、コマーシャルだけでなく、ドキュメンタリーやアートの領域で活動している写真家だ。

 2015年には、ドキュメンタリー映画作家としても制作を続けている、アンナ・グジェレヴスカ(Anna Grzelewska)、2016年は、数多くの雑誌・広告におけるファッション、ポートレートでも活躍しながらも、少年院での少年をドキュメントしたプロジェクトが記憶に新しい、Zuza Krajewskaがワルシャワ文化科学宮殿内の屋内プールで撮り下ろしている。

2月にオープンしたばかりの「Showroom Bodymaps 」。最新コレクションをはじめ、アーカイブコレクションが揃う。

2月にオープンしたばかりの「Showroom Bodymaps 」。最新コレクションをはじめ、アーカイブコレクションが揃う。

「BODYMAPS」はオンラインでも購入できるが、できれば水着は試着したい。自分の肌に似合う色、体型に合うデザインというのは必ずしも自分が欲しいものと合致するとは限らず、思ってもみなかった色やスタイルが意外としっくりきたりする。ワルシャワに訪れたら、ぜひショップに訪れてみてほしい。これから訪れる夏をもっと楽しむために。

BODYMAPS
Showroom Bodymaps 
住所:ul. Wiktorska 21, Warszawa
営業日:水曜・木曜・金曜日
営業時間:11時ー16時