わたしたちの呪縛 ©WARSAW FILM SCHOOL

11月はポーランドの月、「ポーランド映画祭2015」も開催!

今年は『イーダ』がアカデミー賞外国語映画賞を受賞し、ポーランド映画史上初の快挙を成し遂げたのは記憶に新しいところ。数々の名作を生み出してきたアンジェイ・ワイダや、イエジー・スコリモフスキ、ロマン・ポランスキーだけでなく、いま多くの若手作家が勢いづいているポーランド映画界。11月14日から1週間限定で開催される「ポーランド映画祭2015」では巨匠たちの傑作から若手作家の最新作まで魅力的なラインナッップ20作品が上映されます。

ポーランド映画の都といえば、ウッチ。ウッチには「世界の映画学校ベスト25」にも選ばれたウッチ国立映画大学があり、ポーランド映画界を圧巻する作家の多くはウッチ映画大学の卒業生。今回の特集のひとつとして、このウッチ映画大学出身者による作品として、19世紀のウッチを舞台にしたワイダの名作『約束の土地』や、ポーランドで知らない人はいないともいわれるマフルスキの『ヴァバング』などが上映されます。

約束の土地 © STUDIO FILMOWE „PERSPEKTYWA”

アンジェイ・ワイダ監督『約束の土地』© STUDIO FILMOWE „PERSPEKTYWA”

最新映画のなかでは、ポーランド映画界が 総力をあげて作り上げ本国でも話題となった若手監督ヤン・コマサによる『ワルシャワ蜂起』、今年のアカデミー賞短編ドキュメンタリー賞にノミネートされた『ヨアンナ』、『わたしたちの呪縛』にも注目したい。さらに、今年は戦後70年を迎えたこともあり、ワイダの「戦争三部作」に加え、幻の作品『サムソン』を日本初上映。また、アンコール上映としてクラウゼ監督による『借金』やマチェイ・ピェプシツァの『幸せのありか』などが上映されるなど見逃せない作品群が揃っています。

クシシュトフ・クラウゼ監督『借金』©KADR Film Studio

また、11月はポーランドの月としてポーランド文化を都内で体験できるイベントがたくさん開催されます。音楽イベントやブックフェア等ぜひこの時期をお見逃しなく!

 info:
ポーランド映画祭2015
POLAND! POLAND! POLAND!

top写真:トマシュ・シリヴィンスキ 監督『わたしたちの呪縛』© WARSAW FILM SCHOOL