追悼アンジェイ・ワイダ監督特集「ポーランド映画祭2016」開催!

先月、10月9日、“ポーランド映画の父”と呼ばれるアンジェイ・ワイダ監督の訃報が伝えられポーランド映画界のみならず、世界各国で深い悲しみにつつまれました。5年目を迎える「ポーランド映画祭2016」では急遽プログラムを変更、開催期間も1週間延長し、《追悼アンジェイ・ワイダ監督特集》としてアンジェイ・ワイダ監督の代表作10作品の上映と、監督の影響を受けて育った若手監督の最新作のあわせて17作品が上映されます。

top写真:アンジェイ・ワイダ監督『灰とダイヤモンド』©STUDIO FILMOWE „KADR”

 アンジェイ・ワイダ監督は、生涯を通して40本もの映画作品を生み出しました。10代半ばにレジタンス活動に従事し、第二次世界対戦後にウッチ大学に入学、1954年にはレジタンス体験をもとにした長編映画『世代』を監督します。そして『地下水道』『灰とダイヤモンド』とあわせた「抵抗3部作」は国際的な評価を得ました。政治と歴史に向き合いながら、祖国ポーランドを舞台とした数々の名作を作り世界各国に多くの影響を与えてきました。

映画祭の初日となる11月26日(土)16:20からの回では、「アンジェイ・ワイダ監督追悼プログラム~ワイダは語る~」と題し、ワイダ監督からのメッセージ映像や上映後にはトークイベントを行う特別イベントを予定。さらに、今年の9月末にワイダ監督の自宅にて撮影した『仕返し』『菖蒲』『戦いの後の風景』『夜の終りに』についての映像メッセージが、それぞれの作品上映前に上映される予定になっています。

ポーランドの最新映画を紹介する《ポーリッシュ・シネマ・ナウ!》では今年ポーランドでも話題となった、カルト的人気を誇る画家ベクシンスキーの実話をもとにした『最後の家族』(ヤン・P・マトゥシンスキ監督/2016)や、民主化されたばかりの1990年のポーランドを舞台に、時代に奔放される女性の欲望と恐怖を見事に描いた『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ラブ』(トマシュ・ヴァシレフスキ監督/2016)のほか、末期ガンに冒された女性ヨアンナが残さ れた息子との日常を追ったドキュメンタリー『ヨアンナ』(アネタ・コパチ監督/2013)等これまで日本で上映できなかった作品が披露されます。

また、11月はポーランドの月としてポーランド文化を都内で体験できるイベントが開催されています。音楽イベントやブックフェア等ぜひこの時期にポーランドの文化に触れてみてください。

:ポーランド映画祭2016
2016年11月26日(火)から12月16日(金)3週間限定
シネマート新宿にて開催
www.polandfilmfes.com